1月7日にH5N1型の鳥インフルエンザウイルスに感染した北京市の女性(19)が死亡したとの報道があり、世界保健機関(WHO)は、今回のケースがさらなる感染につながらないとの声明を発表しました。
鳥インフルエンザは、日本国内でも岡山県や宮崎県で発生し、数万羽のニワトリを殺処分したのは記憶に新しいところではないでしょうか。
新型インフルエンザの感染被害は、世界各国、日本全域で広範囲に広がる恐れがあるとされ、1回の感染流行の波は約2ヶ月間続くとされており、その流行の波が1年以上繰り返すことも考えられるとされています。
各職場でも、従業員本人の罹患や罹患した家族の看病等で、一時的には、相当数の従業員等が欠勤することも予想されています。
人への感染は今のところないものの、いつ爆発的に感染が発生するか分からないとして、企業での対応策も厚労省から発表されています。
大手企業では、マスクの備蓄や緊急時の連絡体制などの整備進んでいるようですが、中小企業では認識が低い事もあってか、具体的な対策を講じている企業はまだ少ないよう。
何事も知らないよりは知っていた方が、いざという時の行動にも影響します。
まずは人事・総務部門で新型インフルエンザの感染に関する基本的な知識をもった上で、会社全体としての対策を提言し具体的に進めるなどが必要ではないでしょうか。
■発生前の準備
1.危機管理体制の確認(対策本部の設置、連絡体制構築)
2.情報収集及び周知方法の確立
3.業務運営体制の検討
4.感染の予防の事前の措置(手洗いの励行、在宅勤務等の業務形態の検討など)
5.物品の備蓄(マスク、手袋、手指消毒用アルコールなど)
6.社会機能維持に関わる事業における業務継続の検討(業務を継続する観点から、運営体制を検討)
■発生直後の対応
1.情報収集及び周知
2.感染拡大予防の措置(会議、会合、研修等を中止または延期、電話会議やビデオ会議など)
3.海外勤務、海外出張する従業員等への感染の予防のための措置(感染国の従業員等及びその家族退避、海外出張の是非等を検討)
4.予防的措置の啓発(「咳(せき)エチケット」、健康状態の自己把握など)
■感染拡大時の対応
1.情報収集及び周知
2.業務運営体制の検討(必要に応じた業務の縮小、従業員等の自宅待機など)
3.感染拡大予防の措置
4.予防的措置の啓発の強化
5.社会機能維持に関わる事業における業務継続のための体制
事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドラインより(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/09-11.pdf
人事・労務の知恵袋
- 人事・労務 鳥インフルエンザへの対策は?
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投稿日:2009/01/13
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