厚生労働省は、平成23年民間主要企業の春季賃上げ要求・妥結状況の集計結果を公表しました。
【集計対象】
資本金10億円以上・従業員1,000人以上の労働組合のある企業より妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを把握できた322社。
【集計結果】
平均妥結額は5,555円で前年(5,516円)に比べ39円増。
現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は1.83%で、前年(1.82%)に比べ0.01ポイント増。
妥結額・賃上げ率ともわずかに前年を上回る。
具体的な要求額を把握できた293社の平均要求額は5,870円で、前年(5,761円)に比べ109円増。
妥結時期のピークは、前年が「3月中旬」なのに対し、本年は東日本大震災の影響などにより、「3月下旬」となった。
すべての企業が妥結した時期は、前年が「5月中旬」なのに対し、本年は「6月上旬」となった。
(以上、公表内容より)
平均5,500円、賃上げ率2%以下という数値は、平成14年に賃上げ率1.66%となって以来続いており、給与増額が進んでいない状況を示しています。
景気が好況のときは、ベースアップ(賃金テーブル全体の底上げ)が行われていましたが、最近の傾向として、ベースアップは行わずに定期昇給+業績分のみ調整する形が多くなっています。
労働組合の活動も、ベースアップの要求は行わず、雇用確保と定期昇給を要求するという流れが続いています。
給与テーブル全体の底上げというのは、高度成長期のように業種・職種に関わらず毎年一定成長が見込まれる場合には有効に働きますが、景気の動向が見極めにくく、かつ同一業種であっても各企業の業績が異なるような場合には、従業員個々の事情・業績にリンクしやすい柔軟な給与体系が合っているものとされ、今後も同様の傾向が続くものと思われます。
平成23年民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001kau1.html
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