労働政策研究・研修機構の2010年調査結果より
年休取得日数の平均値は8.1日
年休取得率の平均値は51.6%
年次有給休暇を取り残す理由
「病気や急な用事のために残しておく必要があるから」64.6%
「休むと職場の他の人に迷惑をかけるから」60.2%
「仕事量が多すぎて休んでいる余裕がないから」52.7%
「休みの間仕事を引き継いでくれる人がいないから」46.9%
「職場の周囲の人が取らないので年休が取りにくいから」42.2%
「上司がいい顔をしないから」33.3%
「勤務評価等への影響が心配だから」23.9%
年休を取得しづらい理由では、病気などの急な用事に対する備えの他は、職場の雰囲気や仕事量、代替要員など、いずれも勤め先の要因によって生じている理由が上位にきている。
計画的付与制度の導入希望をみると、年休の取得日数が少ない者や労働時間が長い者、上司が年休取得に積極的でない者で計画的付与制度の導入希望が高い。
(以上、結果概要より)
年次有給休暇の取得について、企業としては積極的に取得をしてほしいものの、業務都合により取得しにくい状況にあったりなど、現実には取得率アップとはいかないケースが多いようです。
年休の請求権は労働者にあり、また休暇の取得にあたっては個人の考え方や価値観も影響する事から、個人により取得にばらつきがあるというのも取得率に影響しています。
年次有給休暇が労務トラブルになりがちなのは「退職時の残日数消化」に関する点。
労働基準法では、法定の付与日数について事前に買い取りを予約する事は認めらませんが、退職時に年休が残っており、この年休に対して退職時までに事実上の時季変更権が行使できない場合には、残った有給休暇を買い取ることが認められてはいます。
ただ労働者の請求権が優先されるため、年休の残日数消化による退職日の調整や業務引継ぎでトラブルになりがちです。
退職時に労務トラブルにならないためにも、日頃から年休取得を奨励する、上司が取得を理解する、また年休を取りやすい職場雰囲気とする等を積極的に行っていく必要があるといえます。
年次有給休暇の取得に関する調査
http://www.jil.go.jp/institute/research/2011/documents/085.pdf
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