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厚生労働省が15日まとめた2010年度雇用均等基本調査によると、女性の育児休業取得率は前年度比1.9ポイント低下の83.7%で、2年連続のマイナスとなった。
男性の取得率も同0.34ポイント低下の1.38%で、男女ともにダウンした。
特に女性の有期契約労働者で取得率の落ち込みが目立ち、比較可能な08年度比では14.9ポイント低下の71.7%だった。
厚労省は「有期労働者の方がより景気悪化の影響を受けやすいためではないか」と分析している。
今回は昨年10月時点の状況について調査し、従業員が5人以上いる3955事業所が回答した。
政府は17年までに男性の育児休業取得率を10%に引き上げる目標を掲げている。
(以上、記事より)
育児休業取得率低下は、主に有期契約労働者の取得率低下が原因と考えられます。
正社員の場合は、むしろ育児休業の取得と、育児休業取得後の復職も増えているように感じています。
対して有期契約労働者については、1年以上の雇用見込みが見込まれない場合は労使協定により育児休業の取得対象者から除外しているケースが多いため、育児休業取得者自体が減少しているものと推測されます。
企業、特に中小企業としてみれば、育児休業取得時の代替要員をどうするか、また復職後も一定期間は短時間勤務等による就業となるため、育児休業取得者・復職者への対応が難しいという現実があります。
育児休業を取得している側からすれば、早期に復職を希望していても、通勤に適した保育園の確保が難しく待機児童となってしまう事から、育児休業期間が長期化してしまうという現実もあります。
男性の育児休業取得率がなぜ増えないのか、女性の育児休業後の復職もなぜスムーズにいかないのか、行政が真剣に企業と働く側の双方の立場を真剣に理解し、子どものいる家族が実際にどのような点で困っているのか、企業は育児休業取得者・復職者が出た場合にどの点で苦労するのかを、机上ではなく「現場」を直に把握し施策を講じていかない限り、目指す取得率アップにはつながらないでしょう。
「平成22年度雇用均等基本調査」結果概要
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001ihm5-att/2r9852000001ihnm.pdf
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