5月28日19時22分配信 毎日新聞
人気ミュージカル「マッスルミュージカル」の出演者で作る労働組合が28日、減額された賃金に対し正規賃金の支払いを求める仮処分申請を東京地裁に申し立てをしました。また就労排除など不当労働行為の救済を東京都地方労働委員会にも申し立てしました。
申し立てをしたのは、映画演劇労働組合連合会フリーユニオン・マッスルミュージカル支部(磯前方章委員長)。
申立書などによると、磯前委員長らは1月にミュージカルを運営する「デジタルナイン」(東京都千代田区、樋口潮社長)と口頭で年間契約について合意したが、今月下旬からのラスベガス公演に参加しないメンバーには賃金20%減額と契約期間延長が一方的に通告され、磯前委員長ら6人は50%減額が通告されたとの事。
合意時には、磯前委員長には500万円が提示され、1、2月に各約41万円が支給されていました。
納得できないメンバー15人が労組を結成したが、会社側は減額した契約書へのサインと組合脱退を個別に迫り、組合員は5人に減り、サインと脱退を拒んだ組合員3人は劇場へ入れず、就労から排除されたようです。
磯前委員長は「舞台に上がりたくてやってきた人間が『舞台に上がれなくなるぞ』と言われるのはとてもつらい。一方的な賃金カットに話し合いの場もないやり方には我慢できない。舞台でのけがに労災もない。ミュージカルをもっと良くするためにも頑張り、再び舞台に復帰したい」と話しています。
同ミュージカルはテレビの人気番組「筋肉番付」などをきっかけに01年に設立され、現在は東京都渋谷区で上演中、29日からは米国・ラスベガスでも上演予定。
(以上、記事より)
まず、マッスルミュージカル出演者が労働組合を結成していたとは知りませんでした。
裏を返すと、そこまで就労条件が悪かったという事なのでしょう。
会社側の就労排除行為などは明らかに不当行為ですが、元々が「口頭契約」で合意していたところは就労する側も甘かったように思います。
おそらく口頭契約での就労が業界常識なのでしょうか。
舞台に出演できるかどうかは相手次第の世界でしょうし、出演者は立場が弱いというのも背景にあるように思います。
ラスベガス公演不参加者の判断がどうなっているのかなど詳細不明な部分もありますが、記事通りの事実で不当労働行為に該当しているのであれば、救済が成立する事を祈るばかりです。
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- その他 マッスルミュージカル労組が賃金支払いを求め申し立て
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投稿日:2007/05/30
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