帝国データバンクの「2014年度の雇用動向に関する企業の意識調査」より。
全国の1万544社の回答によると、雇 用規制緩和を進めた方が良いと考えている分野(複数回答)は「裁量労働制の見直し」(28.3%)が最も多く、次いで「再就職支援金の導入」 (25.2%)、「限定正社員の普及」(22.0%)、「解雇無効時の金銭解決」(20.1%)となっている。
企業からは「簡単に解雇できる仕組みを作ってもらえれば、正規社員の雇用を増やし、優秀な人材の確保を目指す」(建設、大分県)、「労働規制が厳しすぎて柔軟に対応できない。労働者にもっとチャンスを与えられる環境が重要」(印刷、福岡県)といった意見が見られる。
2014年度に正社員の採用予定がある企業は59.5%(前年比2.6ポイント増)、非正社員の採用予定がある企業は47.7%(同4.8ポイント増)で、正社員、非正社員ともに4年連続で前年を上回る採用が見込まれている。
正社員の採用予定数が前年に比べ増加する企業の割合が多い業種は、「建設」(30.9%)、「運輸・倉庫」(30.0%)、「サービス」(29.8%)となっている。
(ここまで)
企業からみれば、雇用に対する法的規制、特に解雇規制が厳しすぎるのが、かえって正社員を積極的に雇用しにくい状況を生み出していると捉えています。
また労働時間ありきの現行法に対して、多様な働き方に対応したり、本人の能力を基本とした処遇としたい企業とのギャップ解消も、なかなか進むものではありません。
裁量労働制も、職種等を限定せず利用できるようにしたいというのも、企業側の本音でしょう。
残 業代を払わない・長時間労働を強いるから規制をするではなく、労働基準法でいうところの最低限のルールを見直し、労働契約法を重視し、企業と労働者との契 約内容を主とした形にならないものか、最低限のルールを見直す代わりに違反は厳しく罰すると、企業の姿勢も変わるんではないかと常々考えるところです。
2014 年度の雇用動向に関する企業の意識調査