帝国データバンクの調査結果より。
内容を含めて知っているとした企業は4割。
言葉だけ知っているとした企業は5割。
マイナンバー制度をどのような経路で知ったのかは、「新聞」が61.3%で最多、次いで「テレビ」(40.6%)が続き、多くの企業がマスコミ媒体を通じてマイナンバー制度に関する情報を入手している。
「政府や官庁などの広報」「インターネット」が2割台。
マイナンバー制度への対応状況について、「対応は完了した」という企業はわずか0.4%。
対応を検討・進めているとした「対応中」は18.7%、対応完了と合わせて2割に満たない。
また「予定はあるが、何もしていない」企業が6割を超えており、マイナンバー制度について多くの企業は認識を持っているにもかかわらず、対応が進んでいない状況にある。
具体的な対応については、「給与システム(源泉徴収票等)の更新」と回答した企業が約5割で最多(複数回答)。
次いで、「社会保障関係書類(社会保険、健康保険等)の更新」「基本方針・取扱規程等の策定」が3割台で続き、「従業員への周知方法の検討」「従業員や家族のマイナンバー把握・登録・管理方法の整備」が上位に挙がった。
情報管理の重要項目にあがる「情報セキュリティの整備(情報漏洩防止等)」(26.2%)は7位となっており、現状においてセキュリティに対して具体的に取り組んでいる企業は4社に1社にとどまっていた。
マイナンバー制度への対応に対するコスト負担については、「10万円以上50万円未満」が21.3%で最多。
以下、「50万円以上100万円未満」「100万円以上」が続き、1社当たりの平均コスト負担額は約109万円と推計される。
企業規模、従業員規模が大きくなるにつれて、マイナンバー制度への理解も対策も進んでいる傾向にありますが、多くの企業では、マイナンバー制度への認識はあるものの、これから対策を考えていくといった現況にあります。
そこにはマイナンバー制度が企業に求めている事の必要性・管理方法が分かりにくい、見えにくいという原因があるようです。
制度への対応として根底にあるのは、情報管理・セキュリティへの認識と必要性。
ここをしっかり理解し、企業規模にあった対策を講じていけば、あわてる必要はないでしょう。
参考)マイナンバー制度に対する企業の意識調査
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p150503.pdf