正社員のときにがんになって転職した人のうち、40%を超える人が、契約社員やパートなどの非正規社員になっていたとするアンケート結果があります。
アンケートでは、がんになったあと、当時の職場を退職し別の職場に転職した人は、全体の14%に上り、このうち、契約社員やパートなどの非正規社員になった人は44%に上っていました。
退職の理由については、「体力面などから継続して就労することが困難だった」と答えた人が全体の25%、「治療と仕事を両立するために活用できる制度が勤務先に整っていない」と答えた人が12%などとなっていました。
一方、同じ職場で働き続けることができた人に理由を尋ねると、「上司の理解や協力があった」が46%、「同僚の理解や協力があった」が33%などとなっていましす。
がんは日本人の約3人に1人がかかる病気ともいわれています。
最近は、「介護離職」などの言葉もよく耳にするようになりましたが、優秀な社員が、がんや介護で離職してしまうことは、会社にとっても本人にとっても大きな損失に違いありません。
多様な働き方や非正規社員への処遇に対して、国は助成金を創設するなどの動きも出てきています。
社内制度を整備するなど従業員に対しての働きかけも重要ですが、まずは上司や同僚の理解や協力を得られるような職場の雰囲気づくりが先になります。
傷病者や介護での休業をしても周囲の理解を得られる環境を、今のうちから整えておくことも重要だと思います。
参考)がんで転職 40%超が非正規社員に
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160508/k10010512201000.html
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