大企業を始めたとした企業の不祥事のニュースが絶える事がありません。
なぜ、不祥事は繰り返されるのでしょうか。
米国経済学者のウイリアム・G・オオウチの論文によると、組織をコントロールする仕組みには「マーケット」(市場)、「ビューロクラシー」(官僚主義)、「クラン」(家族的集団)の3つが作用していると指摘しています。
それぞれ「お金」「ルール」「価値観」という言葉に置き換えると、「お金」は成果報酬など、「ルール」はマニュアルや規則、「価値観」は理念やビジョンになり、これら3つの要素を組み合わせて組織をコントロールしますが、組織によって3つのバランスは異なるとしています。
多くの日本企業は、伝統的に性善説を前提に組織を運営してきたため、「お金」や「ルール」を強めるよりも「価値観」を共有して会社への一体感を高める努力が必要です。
この3つの要素の中で、応用範囲が広い分、最も面倒で時間がかかるのが「価値観」の共有です。時間がかかる分、手を抜きやすいし油断もします。
会社は生き物であり、成長するほど社員も増えていきます。
常に社員と向き合い、会社の「価値観」について愚直に共有していかなければいけません。
既に、「価値観」の共有を強める企業の動きも増えています。
運動会を復活させたり、社員寮や研修施設などを整備したりするのは、その表れといえます。
「価値観」やビジョン・理念の共有は、企業文化の形成や現場での行動を指し示す方向性になり、「クラン」(家族的集団)として、不祥事の抑制だけでなく、社員の自律や生産性の向上にもつながります。
また、自己肯定感の高い社員の多い会社は不祥事が少ないというデータもあります。
自己肯定感は相手のことを認めて承認することによって高めることができます。
社員がイキイキとする職場にしませんか?
https://www.nari-sr.net/media/seminar/20160412
参考)「不祥事を起こさない会社」はどんな会社か?
http://president.jp/articles/-/20517