4月1日から年5日間の年次有給休暇の取得が企業に義務化がスタートしました。
ロバート・ウォルターズ・ジャパン社による、英語力と専門スキルを活かして働く日本人のグルーバル人材への「休み方の実態調査」によれば。2018年度の年次有給休暇の消化日数は、15日以上が26%、10日以上が37%、5日以上が21%、と8割以上の人が年5日以上消化していることがわかりました。
反対に、5日未満が16%であり、その理由を聞いたところ「仕事が忙しかったから」(56%)がもっとも多く、「休みたいと思わなかった」(18%)、「周囲が有休取得しないから」という理由が占める割合では、わずか1%となります。
エクスペディア・ジャパン社の調査によれば、日本人の年次有給休暇取得率は6年連続ワースト1位、理由としては以下になりますが、周囲の目や様子を気にしていることが伺われ、組織の文化や風土に、日本人の休み方は大きく左右されている可能性があります。
1位 人手不足
2位 緊急時のためにとっておく
3位 仕事をする気がないと思われたくない
ロバート・ウォルターズ・ジャパン社の「有休取得してよかったことは?」に対する調査では、「気分転換」「リフレッシュ」「心と頭をリセット」など、オンオフの切り替え等、前向きなキーワードが多く、「戦略的に休みを活用して仕事の生産性・生活の充実を両立させていることが伺える」と同社は分析しています。
また、同社の担当者は、「同じ日本人でも、企業文化がグローバル基準であれば休めている。情報や仕事を属人化しないなど、組織の仕組みや環境づくりが、休み方に与える影響は大きい」と指摘しており、戦略的な休み方という意味では「日本人は休まないことで、仕事のパフォーマンスを落とさないようにしているが、思い切って休んでリフレッシュすることで、仕事をしている時の生産性をあげるといった発想から、学ぶことはあるのでは」と分析しています。
働き方改革法に対応としてだけではではなく、年次有給休暇を戦略的に取得していく仕組みを検討するのも一考です。管理職の人事評価に、部下の年次有給休暇の取得率を取り入れる企業等も出てきています。
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