エン・ジャパン社による「時間外労働の上限規制」に関するアンケート結果を公表しました。大企業では2019年4月から、中小企業では2020年4月から施工される「時間外労働の上限規制」法について96%が知っていると回答し、前年度より20%増加しています。
「時間外労働の上限規制」の是非について聞いたところ、31%の企業が「良いと思わない」と回答しており、回答した企業からは「労働時間が減ったところで、従業員の負担が減るわけではない」「人員不足を解決してこその制度であり、その対策を優先すべき」といった意見が出ています。
「良いと思わない」と答えた企業の割合が最も高い業種は「広告・出版・マスコミ関連」(62%)で、「クリエイティブ職にはナンセンスな規制」「業界の実情と法律が乖離していて、机上の空論でしかない」といった声が挙がっています。
また、後ろ向きの意見が最も少ないのは「IT・インターネット関連」(18%)です。
時間外労働が増える理由を聞くと、多い順に「常に仕事量が多いから」「人員不足だから」(両方72%)、「時季的な業務があるから」(60%)、「取引先の要望に応えるため」(53%)となり、いずれも5割を超えています。
対応が決まっている企業に具体的な取り組みを聞くと、多い順に「業務分担やフローの見直し」「管理職への教育(時間管理)」(両方58%)、「時間外労働の上限目標を厳格化」(53%)、「時間外労働の事前申請制度」(52%)、「社員を増やす」(34%)となります。
残業時間の削減といったワークスタイルの変革には、「制度・風土・ツール」を整備すると効果的です。2020年4月に向けて、人事評価制度の見直しや導入、管理職研修、クラウド等のツール導入を検討されてはいかがでしょうか。
人材育成から定着率向上につながる人事評価制度
https://www.nari-sr.net/media/seminar/201702-03