デロイトトーマツグループ社による「働き方改革の実態調査2020」により、働き方改革に取り組んでいる企業は約9割だが、まだまだ組織改革までは達していなく、多くの企業では労働時間の削減にとどまり、本来の目的は生産性の向上に至っていないことが明らかになりました。
働き方改を実践し、効果を実感した項目については、長時間労働の削減など「コンプライアンス対応」が最も多く、「効果が感じられた」(23.7%)、「部分的にではあるが効果が感じられた」(56.3%)を合わせて8割近くが手応えを感じてい結果となります。
同社は、働き方改革を「1.コンプライアンスの徹底」「2.既存業務の効率化」「3、イノベーションの創出」という3つのステップに分類しており、調査結果から多くの企業では働き方改革の1歩目を踏み出したにすぎず、ステップ2、3と進めるためには「トップダウンで進めると働かせ方改革になってしまい失敗する。2歩目、3歩目と進める企業はボトムアップ、ミドルアップに長けている」と分析しており、長時間労働に対する旧態依然とした意識が横たわっていると指摘しております。
労働時間に対する組織風土に関する調査では、「ある程度の長時間労働は仕方がない」「長時間働いている人は、頑張っている人だとポジティブに評価されることが多い」「生産性はあまり評価されない」の各項目において、「そう思わない」と答えた人はいずれも2割弱にとどまっており、こうした意識が働き方改革を停滞させており、経営層や上司と部下との連絡を密にし、現場に寄り添った積極的な意識改善が、働き方改革を2歩、3歩と進めていくために重要になると指摘しています
制度などのハード面の整備も重要ですが、経営層・上司・一般社員の意識などのソフト面の改革が、生産性の向上には重要となります。
人材育成から定着率向上につながる人事評価制度
https://www.nari-sr.net/media/seminar/201702-03