レノボ・ジャパン社の世界10カ国を対象とした調査により、「オフィスで働いているよりも、在宅勤務時の生産性は低い」と答えた日本人は40%と、世界平均の13%を大きく上回っていることから、生産性の低さが日本での在宅勤務定着・拡大に向け克服すべき課題としてあきらかになりました。
在宅勤務の生産性が低い理由を尋ねたところ、「勤務先企業がテクノロジーに十分な投資を行っていない」(67%)と最も多く、コロナ禍で在宅勤務時に必要なIT機器やソフトウェアの購入に関して、「会社が全額を負担した」と答えた日本人は31%で、10カ国中最低となります。
在宅勤務時、「同僚とのコミュニケーションに差し障りを感じる」と答えた日本人は51%、在宅勤務時のセキュリティに関する不安も大きく、データ流出の懸念をもつ人は61%、生産性が上がらない理由として「家庭生活と業務の線引きが難しく集中できない」(31%)、「新テクノロジー導入時のトレーニング不足」(20%)などが上位に挙げられています。
三井ホーム社の調べによれば、「夫婦共に在宅勤務/テレワークになることを想定していましたか?」について、7割もの人が「夫婦共に在宅勤務になることを予想していなかった」ことがわかりました。
また、「コロナ禍を経て、今後憧れの家をつくるとしたら、以前と比べてどの条件を重視しますか?」と尋ねたところ、「家族それぞれの部屋がある」(62%)や「ワークスペースがある」(53%)、「LDKに限らずに色々な居場所がある」(36%)など空間に関わる項目や、「遮音性の高い部屋」(44%)、「空調環境が良い」(42%)など、家の環境に関わる項目が上位に挙げられています。
リモートワークをしていて「悩みがある」としている人には、「家族がいて集中できない」との回答が、最も多いという調査結果もあります。
会社の方針や業務の向き不向きにもよりますが、リモートワークは0か1かの問題ではなく、週に数日はオフィス勤務、午後からはオフィス勤務など、リモートワークとオフィス勤務の両立も可能です。住宅や家庭環境はそれぞれです。最も効率がよい働き方を検討してもいいのかもしれません。
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり
https://www.nari-sr.net/media/seminar/201702-03