マンパワーグループ社による「障がい者雇用の実態」を発表いたしました。
障がいのある従業員が担っている職種や分野については、「事務」(48.3%)が最も多く、「軽作業」(37.5%)が3割台、順に「製造・技能」(12.8%)、「ITエンジニア」(9.3%)、「サービス」(9.3%)となり、専門的な職種・分野が多く回答されています。
障がい者採用の課題については、「受け入れ態勢が不十分で採用できる人が限られている」(37.3%)、「お願いできる業務がない、もしくは、わからない」(30.5%)が上位を占めており、従業員規模で見ると、「採用基準をどう設定していいかわからない」(21.3%)、異動や昇給、評価制度など「採用後の人事制度をどうすればいいかわからない」(13.5%)については、従業員規模が大きい企業ほど課題とする割合が高いこともわかりました。
障がいのある従業員への理解を高めるための社内での取り組みについては、「やっている」(33.3%)と回答しており、「これからやる予定」(14.8%)を含めると、半数近くが前向きな姿勢であることがわかりました。
従業員規模で見ると、「501人以上」の企業では全体の7割近く、「101人以上、500人以下」の企業では5割近くが積極的に取り組んでおりますが、「100人以下」の企業では約2割という結果となり、従業員規模によって、取り組みの積極性に差異があり、背景としては、従業員規模の違いで「障がい者雇用における受け皿」のポイントが異なっていることが想定されています。
小規模企業では「雇用できる枠がない」「雇用しても受け入れる態勢がない」など、採用するかどうかが課題とされている一方、大規模企業は一定数の採用を前提とした上で「雇用時の採用基準をどこに置くのか」「雇用後の配置・配属・評価などを含む人事制度をどう構築するか」を課題としていることがうかがえます。
「特別扱いせず、対等に接することが一番スムーズにいく」、「お互いを知ることで、徐々に対応がわかってくる」などの声も挙げられており、職場全体で障がいのある従業員に対する理解を深めていくことの重要性も見えてきております。
募集をかけても、すぐに採用に至るかまではわかりません。早い時期から制度・環境の整備に着手し、受け入れるための体制・風土作りをされてはいかがでしょうか。
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり