人事・労務の知恵袋

人事・労務 人材育成制度についての調査

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

マンパワーグループ社の「勤務先の人材育成制度」についての調査によれば、勤務先の人材育成制度について、全体の7割超が「ある」ということがわかりました。
制度としては、「OJT(現場教育)をしている」(37.5%)、「職位に応じた研修がある」(33.5%)、「入社年数に応じた研修がある」(31.5%)が上位を占めており、効果を感じているものについては、「OJT(現場教育)」(58.0%)が最も高く順に、「職位に応じた研修」(50.7%)、「入社年数に応じた研修」(46.0%)となります。
効果を感じている点を聞いてみたところ、「OJT」については、実業務に即した仕事を身につけることができて、成長スピードが速まることに効果を感じているようであり、「入社年数に応じた研修」「職位に応じた研修」では、若手層は、業務理解の促進、新たな付加価値、対処法のパターンなど、幅広い業務習得につながることや、研修時には同期や同業務担当、同役職など、共通認識でつながれる者たちとのコミュニケーションに対して効果を感じているようです。
人事・管理の立場や、企業としての観点でメリット感じているケースとしては、「職位に応じた研修を定期的に実施することで、本人のキャリア志向や意欲を知ることもできる」、「研修を受けることで、帰属意識が高くなる傾向が見られる」、「会社の評価におけるクチコミの内容が良くなった」などの声が挙げられています。
同社は、人材育成制度で効果を出すためには、個々の成長や職位に合わせて体系立てた研修を提供していくことや、現場に戻ってからどのように業務に活かすのかを指導することも重要であり、人材育成制度を充実させることは、個々のキャリア形成や帰属意識の向上にも役立てることができます。求めている人材を採用するためにも、長く企業を支えてくれる人材を育てていくためにも、しっかりとした人材育成制度を構築していくことがポイントとなると述べております。
調査結果にもある通り、帰属意識の向上につながるため、採用面だけではなく、エンゲージメントの向上にもつなげることが出来るとも言えます。
 
テレワークにも欠かせない人事評価の仕組みづくり

投稿日:2021/10/04
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