人事・労務の知恵袋

人事・労務 パワハラ相談 4割超が増えたと回答

【執筆者】社会保険労務士法人スマイング コンサルティンググループ マネージャー 薄田 順矢

経団連の「職場のハラスメント防止に関するアンケート」調査によれば、パワーハラスメントの相談件数を5年前と比較したところ、「増えた」(44.0%)、「変わらない」(30.8%)となり、セクシュアルハラスメントの相談件数は、「変わらない」(45.3%)、「減った」(28.8%)という結果になったことが分かりました。
 
ハラスメント防止・対応の課題については、多い順に「コミュニケーション不足」(63.8%)、「世代間ギャップ、価値観の違い」(55.8%)、「ハラスメントへの理解不足(管理職)」(45.3%)となります。
 
ハラスメントの理解促進のための取り組みとしては、多い順に「集合研修の実施(ケーススタディ・ロールプレイ)等」(73.5%)、「eラーニング実施」(66.5%)、「事案等の共有」(61.8%)となります。
 
コミュニケーション活性化の取り組みとしては「コミュニケーション能力向上のための研修」「1on1ミーテイング」が5割超と多く、組織風土改善の取り組みとしては、「長時間労働の削減」が8割超挙げられています。
 
相談しやすい体制の整備としては、多い順に「複数の相談窓口の設置(人事・社外・コンプライアンス・EAP等)」(82.5%)、「相談窓口の定期的な周知」(73.8%)、「社外の専門機関や専門家の活用」(72.3%)が挙げられています。
 
労働者等との連携した取り組みとしては、定期・不定期を併せると「アンケートの実施」(70.3%)、「衛生委員会等での意見交換」(61.3%)となります。
 
上司と部下のコミュニケーションが少ない職場は、パワハラが起きやすいとされています。ハラスメントの防止には、コミュニケーションや組織風土の改善が効果的ですが改善するには時間も要します。アンケートや研修の実施、相談窓口の体制整備はすぐにでも取り組むことができますので、本調査の取り組み内容も参考にされてはいかがでしょうか。
 
研修プログラム>ハラスメント
弊社監修「職場のハラスメント標準問題集」

投稿日:2021/12/13
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