福利厚生サービスを提供するエデンレッドジャパン社が実施したインフレ手当に関する調査によると、一般社員の約9割(89.3%)がインフレ手当を「必要」だと回答していることが分かりました。
インフレ手当が必要だと思う理由は「現在の給与だけでは家計が厳しいから」(52.2%)が最も多く、次いで「物価高で生活が厳しいから」(51.1%)、「生活に不安を感じているから」(47.4%)となります。
インフレ手当の支給形式については、76.0%が「月額手当」が望ましいと回答しており、理想的な支給金額の平均は、月額手当6715円、一時金6万8812円となり、同社は「物価高で生活苦が続く中、毎月の継続的な支援が必要とされている可能性が考えられる」とコメントしています。
インフレ手当をどのような用途で使用したいか、または使用したかについては、「食費」(70.3%)が最も多く、次いで「光熱費」(50.0%)、「燃料費」(24.7%)となっており、値上げの影響が大きい生活関連費が上位を占め、食費や生活費にインフレ手当を充てたいと考えている人が多いようです。
インフレ手当を支給していない企業に理由を聞いたところ「特に必要ない」(39.2%)が最も多く、次いで「企業体力がないため」(33.1%)、「業績悪化のため」(24.7%)となります。特に50人未満規模の企業ではその傾向が強く、企業規模によって「支給したくてもできない」という実情がうかがえますが、500人以上規模の企業は、約3割が「総人件費の増加を避けるため」と回答し、コストにシビアな傾向が見られます。
大企業を中心に「インフレ手当」を支給する企業が増えているようです。2022年11月の帝国データバンク社の調査では、支給した企業は全体の6.6%で、「支給を予定している」「支給していないが検討中」も含めると26.4%となり、支給の予定や検討中の企業も含めて「インフレ手当」の支給方法を聞いたところ、「一時金」(66.6%)が多く、平均の支給額はおよそ5万3700円のようです。
上記の調査時よりも、実際にインフレ手当の支給を検討する企業は増えているかもしれません。
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