オフィスデザインを手掛けるアーバンプラン社は、中小企業勤務の会社員と経営者に「既存社員が求めることと会社側の取り組み」に関する調査を実施しています。
社員側に、自身が勤める会社は他の会社より社員の定着率が高いと思うか聞いたところ、48.5%が「高いと思う」と回答しており、「高いと思う」と答えた人に、定着率が高い要因について尋ねたところ、「社員と役員の距離が近く、会社の雰囲気がよい」「福利厚生がしっかりしていて、休暇などを取りやすい」「社員のさまざまな状況に対応してくれる」などの声が挙げられています。
社員側に、働いている中で会社に力を入れて欲しいことを聞いたところ、「昇給・昇格」(55.9%)が最も多く、「柔軟な働き方(時・場所)の整備」(44.7%)、「福利厚生」(38.6%)と続いており、具体的には、「ボーナスなどもっと成果成績などを評価してほしい」、「従業員がくつろげる場所の提供」、「従業員のモチベーションを上げることを重視してほしい」などの意見が挙げられています。
経営者側に、自身が経営する会社の社員定着率は高いと思うか尋ねたところ、75.8%が「高いと思う」と回答しており、社員側の回答を30ポイント近く上回り、社員側と経営者側の認識に大きな差があることがうかがえます。
経営者側に、社員の定着率を上げるために取り組んでいることはあるか聞いたところ、45.3%が「ある」と回答となり、「働き方の多様化」(60.7%)、「オフィス環境改善」(42.7%)、「福利厚生の充実」(41.0%)の取り組み内容が上位を占めており、具体的には、「毎年の定期昇給」、「子育て世代の環境充実」、「社員が気持ちよく楽しく働ける職場環境作り」などの声が挙げられています。
「働き方の多様化」「福利厚生」については、社員側からの要望にも経営者側からの取り組み内容の両方が挙がっていますが、社員からの要望で最も多い「昇給・昇格」が経営者側に取り組む内容には入っていないようです。
中小企業だと、昇給・昇格を定めた人事評価制度を導入していない企業も多いのかもしれませんので、人事評価制度を導入していない企業は導入も検討されてはいかがでしょうか。
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