SNSを提供するHiClub社は、20~39歳の男女を対象に「職場のハラスメント問題」に関する調査を実施しています。
ハラスメントの悩みをどこで相談しているかについて、最も多かった回答は「相談しなかった」(31.6%)、次いで「人事など職場の人」(26.2%)、「友人」(9.2%)、「親」(8.5%)と、家族や友人への相談割合は10%を下回っていて、ハラスメントに関する悩みは近しい関係の人たちにも相談しづらい様子がうかがえます。
職場でハラスメントを受けた経験がある人のうち、職場へ報告・相談を「した」と答えた人はわずか38.3%と、半数以上が職場へは相談せずにいるようであり、職場へ報告・相談したとしても、職場の対応は「ない」と答えた人が81.1%にのぼることから、被害者から職場へサポートを求めても適切な対応がされていない現実もあるようです。
職場にハラスメントの相談をした結果、「仕事上関わりを減らしてもらった」「本人への叱責、接近禁止令」「ハラスメントをした者は在宅勤務処分になった」など前向きに動いた例もあれば、「注意勧告していたが効果はあまりない」「『あなたも悪かったのではないか』と同性の人事担当に責められた」「上司本人に相談内容をそのまま伝えられたため関係は悪化した」と、対応の方法が適切でないケースもあり、より精神的に追い詰められるような経験をした人もいるようです。
HiClub社は「ハラスメントの事実を職場に報告・相談をしても、職場の対応が適切でない場合はかえって精神的に追い込まれてしまう様子がうかがえた」とコメントしています。
パワハラ防止法により、ハラスメント対策のための相談窓口の設置が義務付けられましたが、未然の防止対策という観点からは、相談しやすい相談窓口となっているか、相談窓口担当者が内容や状況に応じて適切に対応できるように研修を行うなどの検討も必要かもしれません。
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