ワークポート社の調査から20〜40代のビジネスパーソンの67.4%が会社からの人事評価に不満を持っていることが明らかになりました。
理由としては、「上司に気に入られた人が評価されるため」、「毎回同じ評価しかされず、何が良いか、悪いかも分からないため」など、公平性や透明性の低さを原因とする意見が特に多く寄せられており、「給与に反映されないため」といった処遇反映についての不満も多く挙げられています。
会社の人事評価に対して改善してほしいことはあるについては、71.0%は会社の人事評価に対して「改善してほしいことがある」と回答しており、具体的には「評価基準を明確にしてほしい」とする意見が大多数を占め、その他「評価に対する根拠と詳しいフィードバックがほしい」「成果を給与に反映してほしい」など、公平性・透明性・納得性の向上を求める意見が寄せられています。
ワークポート社は調査結果について「評価基準が曖昧で公平な評価を受けられない・がんばっても評価されない状況が社員のモチベーションの低下につながり、転職のきっかけにもなっているようだ。企業は、従業員のエンゲージメントを高め組織として成長していくために、人事評価制度の公平性・透明性・納得性を高めていくことが不可欠といえそうだ」とコメントしています。
2024年7月のOne人事社の調査や2017年のリクルートマネジメントソリューションズ社の調査でも、評価基準が曖昧だと不満につながるという調査結果が出ています。
近年、人事評価制度の運用にAIを導入するケースもありますが、不適切な偏りの発生や評価基準がブラックボックス化したという事例もあります。
仮に、AIによる評価を導入することにしても、評価基準を明確にすることは公平性・透明性・納得性を高めるためには必要と考えます。