毎日新聞
福島第1原発事故をきっかけにした電力不足を受けて、就業時間を早める「サマータイム」を導入する企業が増えている。
早朝の涼しい時間帯から仕事を始めて、省エネにつなげることが目的。
実際の効果は限定的のようだが、通勤ラッシュ緩和や余暇の増加など他のメリットを挙げる企業も多く、今後、定着するか注目される。

日本製紙グループ本社広報室の川上知世子さんは毎朝4時半に目覚め、午前6時過ぎに自宅を出る。
同社が今月9日から始業時間を1時間早めるサマータイムを導入したためだ。
静岡県富士市から東京都千代田区に新幹線で通勤する川上さんは「朝は眠いし、昼食までの時間が長くておなかがすく」と笑う。

だが、終業時間も午後4時15分に早まり、退社後の生活は変わった。
午後6時半ごろ自宅の最寄り駅に戻り、スーパーで食材を買う時間の余裕ができた。
休日にしか行けなかったクリーニング店にも、閉店前に立ち寄れる。
夫との夕食も「おかずを1品追加するくらいの余裕ができた」という。

就業時間が早くなっても残業時間が増えれば逆効果。同社は午後6時に一斉消灯し、社員の帰宅を促している。
吉野幸治広報室長は「電力消費が急減したわけではないが、節電意識向上につながった」と話す。

同社のほか、ユニ・チャームやコナミなども導入しており、伊藤園などのように6月1日からスタートする企業もある。
サマータイムが広がっているのは、政府が東北、東京電力管内で、企業や家庭の夏場の最大消費電力を一律15%削減する節電目標を決めたことなどがきっかけだ。

就業時間を1時間早めただけでは、暑さがピークとなる日中の電力需要は大きく減らない。
節電効果はユニ・チャームが「5%程度」という。
NECは「もともと始業が午前8時半と早い。節電効果は薄いというシミュレーション結果が出た」と、導入を見送った。
電力中央研究所の今中健雄主任研究員は「サマータイムは早朝の節電には役立つかもしれないが、ピーク電力の抑制効果は少ない。休日の分散などで平日に働く人を減らすべきだ」と指摘する。
NTTドコモや日立製作所のように、7月から土日の休日を平日にずらして電力需要を減らす企業も出ている。この夏は各社とも節電に知恵と汗を絞ることになりそうだ。
(以上、記事より)


大手企業でのサマータイム導入や休日変更が進められています。

サマータイム制度導入だけでは抜本的な節電対策とはならないようですが、ライフスタイルへの影響は徐々に出てきているようです。

震災直後の計画停電時にも企業側では就業時間を繰り上げたり変更するなどの対策を講じ、この時にも残業時間の短縮につながったとの声が企業から多く寄せられました。

これは単に仕事を後送りしたのではなく、就業時間が短縮する事に対する事前準備や対応、またダラダラ残業が減少した事が少なからず影響したともされていません。

節電に協力できる点は協力し、かつ企業での働き方へも工夫をする事で、いずれもエコにつながっていくのが理想的といえそうです。


節電に取り組む労使のみなさんへ(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001apoc-att/2r9852000001c15i.pdf


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