ITPROより
「今日から私物解禁!」――。
社員が自分で購入したスマートフォンやパソコン(PC)の業務利用を“正面切って”許す企業が相次いでいる。
東日本大震災や電力危機をきっかけに、私物の情報端末で社内システムに接続し利用するメリットを認識。
従来はセキュリティ面などへの不安から「私物禁止」か「私物黙認」としていた企業が、「私物解禁」に方針転換した。
DeNAが私物のスマートフォンの利用を解禁したきっかけは、グループウエアなどの情報系システムを、クラウドサービスに移行したことだ。
「いつでもどこからでも利用できることが、クラウドのメリット。端末や利用できる場所を制限してしまうと、そのメリットを封じ込めてしまう」と、情報システム統括本部情報システム部の中野雅仁部長は説明する。
私物のスマートフォンの業務利用を解禁するにあたって、独自のセキュリティ対策も施した。
ITベンダーと共同開発したID管理やログ管理サービスを経由して、クラウドサービスにログインする仕組みを作った。
「だれが、いつ、何にアクセスしたのか」をシステム部門側で管理できる。常に監視することはしていないが、「何か問題があったときに、端末が私物であろうがなかろうが、すぐに対処できるようにした」(同)。
私物利用の解禁は、この3月の東日本大震災でも功を奏した。
実は当初、同社は4月から私物スマートフォンの利用を認める予定だったが、3月11日の震災直後に予定を早めて「解禁」した。
出社できない状況でも、スムーズに国内外の拠点と情報を共有し、ビジネスを継続できたという。
(以上、記事より)
実際にスマートフォンや私物PCの業務利用が増えています。
私物の業務利用では社内情報の流出などのセキュリティ対策が問題とされ、各社とも様々な施策を講じます。
人事・労務的にみれば、社内での利用は労働時間として扱いますが、自宅で利用している際の労働時間をどう取り扱うべきかが問題となります。
記事では他にも、会社支給のiPadやiPhoneを自分で買った私物のように自由に使ってよいという企業も紹介されており、技術者派遣を手掛ける企業では「社会人としての節度を持って使う」という条件付きでiPadやiPhoneの私用を認め、「個人の時間でどんどんスキルアップしてもらえる」としています。
「会社・自宅・外出先」
「私物と会社支給」
「業務か私的利用か」
と、働く場所やスタイルが確実にシームレス化してきているなか、一方では労働時間という拘束をどこまで求められるのかという点で、現行の労働基準法で対応していくしかない就業ルールを求められるという、企業には労務管理上の対策も必要とされてきます。
裁量労働制の活用を職種に限らず活用しやすくする、労働時間と業務のパフォーマンスをどう計っていくのか、垣根のない働き方にも対処できる就業ルールを作りやすくするなど、企業と働く側との双方が納得できる法整備が労働関連各法には求められています。
スマートフォン&タブレットの業務利用に関するセキュリティガイドライン【β版】
http://www.jssec.org/dl/guidelines2011_beta.pdf
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