厚生労働省の「平成23年労働災害防止対策等重点調査」のメンタルヘルスに関する調査結果より。

1)1か月以上の休職・退職は1割弱、職場復帰は5割超え
過去1年間(平成22年11月1日から平成23年10月31日までの期間)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者がいる事業所の割合は9.0%[22年調査7.3%]
そのうち、職場復帰した労働者がいる事業所の割合は53.8%。

2)1か月以上の休職・退職は前年と同じく6割超え
過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者について、前年と比較した増減状況をみると、「ほぼ同じ」とする事業所の割合が64.4%、「減少」が4.6%、「増加」が3.2%となっており、事業所規模が大きくなるほど「増加」が概ね高くなっている。

3)1年間のメンタルヘルス不調者は1割超え、規模が大きいほど増加傾向
過去1年間にメンタルヘルス不調を抱えた労働者がいる事業所の割合は13.9%となっており、メンタルヘルス不調者について前年と比較した増減状況をみると、「ほぼ同じ」とする事業所の割合が63.0%、「減少」が4.5%、「増加」が3.5%となっており、事業所規模が大きくなるほど「増加」が高くなっている。

4)不調者を把握している企業は6割超え、上司や同僚の情報によるが最も多い
メンタルヘルス不調を抱えた労働者を把握している事業所の割合は61.8%。
把握方法(複数回答)は、「上司又は同僚労働者等の情報」(63.7%)が最も多く、次いで「定期健康診断の際の問診等」(26.2%)となっており、これら情報の把握に当たって労働者の同意については、88.2%の事業所が「同意を得ている」となっている。

5)「本人の性格の問題」が理由トップ
メンタルヘルス不調をきたした理由(複数回答)をみると、「本人の性格の問題」(64.0%)が最も多く、次いで「家庭の問題」(35.2%)、「上司・部下のコミュニケーション不足」(30.6%)。

6)メンタルヘルスの取り組みに必要性を感じない企業が5割弱
メンタルヘルスケアに取り組んでいない理由(複数回答)については、「必要性を感じない」(48.4%)とする事業所の割合が最も多く、次いで「専門スタッフがいない」(22.1%)、「取り組み方が分からない」(20.1%)、「労働者の関心がない」(15.6%)。
事業所規模別では、500~999人規模と100~299人規模で「専門スタッフがいない」とする事業所の割合が4割台と高くなっており、また、規模が小さいほど「必要性を感じない」とする事業所の割合が概ね高くなっている。


上記以外にも、メンタルヘルスケアの取り組み状況、メンタルヘルスケアを行う際の留意事項と考えるもの、職場復帰支援の内容などの結果が公表されています。

メンタルヘルス不調者が長期休職・退職するケースは全体の1割弱ですが、復職率は5割超という現状からみると、復職率は高いといえません

この問題は、中小企業にとって、休職中の人材確保・法定福利費の負担や休職・退職する部署での業務負担など、様々な負担を強いられるものとなります。

また対策を講じようとするものの、実際に発生してからの対策をかろうじて実施するのがせいぜいであり、特に中小企業では「対策を必要としない」と感じている企業は5割弱と、企業規模が大きいところと20ポイント以上の開きがあります。

【メンタルヘルス不調者を出さない、メンタルヘルス不調にさせない】よう、会社としても企業努力を求められる時代である事は間違いありません。

平成23年労働災害防止対策等重点調査
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/h23-46-50.html

結果の概要
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/h23-46-50_121025_03.pdf


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